検索アイコン

味わう

2013 / 05 / 03

シャーレ水ヶ浜

LINK

シャーレ水ヶ浜

お店の正面 建物の向こう側は、みずうみが広がる

シャーレ水ヶ浜

近江八幡の市内から琵琶湖まで、クルマで走る。小高くそびえる八幡山をすぎて、さらに湖方向に向けて走ると、やがて長明寺。そこから湖畔に沿ってしばらく行くと、左手に湖が大きく開けてくる。目の前に浮かぶのが沖島だ。

カフェレストラン「シャーレ水ヶ浜」にはじめて来たのは、夕暮れ時だった。ここから眺める、湖をはさんで比良の山なみに沈む夕日は最高だからと、ある人にさそわれたのだ。湖にぽっかりと浮かぶ沖島の他に、さえぎるものが何もない湖の風景は、言葉を失うほどきれいだった。そのときは、雲のせいで沈む夕日は見ることができなかったけれど、うす桃色から、やがて灰色に、そしてすっかり暗くなっていく湖の表情のうつりかわりは、この世のものとは思えない美しさだった。

もちろん、お天気の良い日の昼間も、空と湖の青さが一望できて最高にキモチいい。

みずうみに沿った席からの眺め

海と湖のちがいは何だろう。もし、これが海なら、水辺からこの近さで、潮騒が聞こえないはずはない。いくら凪(な)いでいたとしても、海の潮は、打ち寄せては返る。そんな静かなリズムをもっている。

でも、じっと耳をすましても、湖をつつむ音はない。どこまで行っても、自分と湖だけ。いつまでいても、私と湖だけ。

岸辺のカーブに沿って、湖をのぞむように巡らされたテラス席が特等席。ここに一人でずーと座って・・・というか、やっぱり、となりにだれかいた方が最高かな。

手前のビーチにも降りることができる

でも、大ぜいでおしかけても、パーティも可能なくらいの広さもある。気の合った友だちと、グラス片手にワイワイやるのもきっと楽しいだろう。お店の脇の坂を降りていくと、小さなプライベートビーチ風の砂浜がある。建物からの眺めもすばらしいけれど、砂浜まで降りて、水に触れていると、どこかちがう国に来たみたいな気分にも。

このお店に来て、「みずうみ、見なおしたぞ」という人も、きっと多いに違いない。だから、琵琶湖のとりこになりたい人は、一度、シャーレ水ヶ浜。