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旅歩き

2014 / 08 / 16

草津宿

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草津宿

草津宿

草津は、かつて全国的にも数少ない、二つの街道(東海道と中山道)が交わり、人の往来が絶えなかった宿場町。
その町の名残が今でも見られるのが、草津駅から歩いて数分のところにある、旧東海道・中山道沿いの町並み地区だ。
今では水の流れない天井川になっている旧草津川のトンネルをくぐるとすぐ左手に、かつての東海道と中山道の分岐点を示す道標が立っている。
「じゃ、おたっしゃで」なんて、お互いを気づかいながら、旅人たちは、それぞれの街道に向かったのだろう。

左|今は市民の憩いの場となっている旧草津川 / 右|かつての東海道と中山道の分岐点を表す道標左|今は市民の憩いの場となっている旧草津川 / 右|かつての東海道と中山道の分岐点を表す道標

道標から東海道沿いに少し行くと、やがて右手に、立派な門構えの建物が見えてくる。これが本陣。
本陣とは、参勤交代の大名をはじめ、公家など、当時の偉い人々が泊まった宿のこと。
なかでも、この草津宿本陣は、国指定の史跡にもなっていて、かつて全国に1000軒近くあったといわれる本陣のうち、
最大級の規模を誇り、東海道筋では唯一完全な形で保存される本陣としても有名。そして、その部屋数は、なんと39。
また、残されている大福帳には、忠臣蔵の吉良上野介(きらこうずけのすけ)や、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)、
皇女和宮(こうじょかずのみや)、新撰組(しんせんぐみ)の土方歳三(ひじかたとしぞう)などの名前も見える。
もちろんこの本陣は、街道の最大の観光スポット。ぜひ寄ってみよう。

本陣の建物の斜め向かいにあるのが、このサイトでも紹介した、かつての脇本陣(家老など、やはり位の高い人々の泊まった宿)
だった建物を利用したベーカリー&カフェ「脇本陣」。中のデザインも、とってもステキなところだけれど、
お店の真ん中に、古井戸がドーンと残されていたり、裏庭には、見上げるような土蔵があったりで、
やはり歴史を感じさせる雰囲気がお店のそこかしこに。お昼をいただいたり、街道見学の休息スポットとしては、やっぱりここが一番のおススメ。

これが本陣に建物。さすがの貫録。これが本陣に建物。さすがの貫録。

本陣からさらに進むと、左手に見えてくるのが、「草津街道交流館」の建物。
二階には、昔の草津宿を再現したミニチュアモデルや、当時使われた籠、宿で出された食べ物などが紹介展示され、
ここが、東海道と中山道を結ぶ大きな宿場町だったことがよくわかる。本陣とこちらの交流館をあわせて見学すると、
江戸時代の草津について、完全制覇!といえるかも。その他、街道沿いには、昔なつかしいロウソクを売るお店や、
酒蔵、和菓子屋さんなど、思わず入ってみたくなるお店がいくつか並んでいる。

左|ベーカリー&カフェ「脇本陣」 / 右|昔の草津宿の様子を再現したミニチュア(草津街道交流館)左|ベーカリー&カフェ「脇本陣」 / 右|昔の草津宿の様子を再現したミニチュア(草津街道交流館)