検索アイコン

味わう

2013 / 05 / 03

ビワマス

LINK

ビワマス

ビワマスの活けづくりの写真

ビワマス

ビワマスの味をまだ知らない人は、ぜひ一度、その味をお試しあれ。シーズンは、夏、6月の中旬から9月の初旬まで。ちょうど、湖西の砂浜が、おおぜいの海水浴客でにぎわう頃とおぼえておくとよいかも。

ビワマスは、琵琶湖の北、水深のふかいところに棲む。大きさは、ふつうのもので40?50センチくらい。大きなものなら70センチにもなる。もちろん、名前のとおり、琵琶湖にだけすむ固有種。

漁は夜から明け方にかけて、刺し網でおこなわれる。夏場は水温の低い水深20mくらいのところを、コアユやエビを追って回遊する。そこを狙うのだ。そのため、水揚げはどうしても気まぐれに。だから、食べたい日に食べられるかは、保証のかぎりではない。と言われれば、ますますなんとしても食べたくなるのが食いしん坊。でも、それでいい。それくらいの価値がある、またとないおいしさなのだ。

刺身、煮付け、唐揚げ、酢の物、など料理の仕方はいくつもあるけれど、何といっても、ビワマス本来の味をそこなわない刺身で食べるのが一番。たっぷり脂の乗った身に、お醤油をつけて、口に放り込む。たとえていえば、透き通った味のサーモンの刺身をほおばっている感じとでも言えばいいかもしれない。もちろん、その名のとおり、琵琶湖以外では食べられない。

夏、京都あたりまで来た人は少し足をのばして、この幻の魚の味を、とにかく一度、お試しあれ。

朝、みずうみから揚がったばかりのビワマス(沖島)朝、みずうみから揚がったばかりのビワマス(沖島)