クウ・フランCafe
クウ・フランCafe
湖西線を走りながら見上げる比良の山なみは、高くもなく、低くもない。なんだかとっても落ちつく高さ。そして、その山並みから、湖の岸にむけてなだらかに広がる里山の風景は、ちょっと他の場所では見られない美しさだ。
「クウ・フランCafé」は、その比良山のふもとにある「東籬庵(とうりあん)」というギャラリーに、金曜日と土・日の週末にだけひらくカフェ。少し古めかしいギャラリーの名前は、中国の詩人、陶淵明の詩の一節、「菊を採る東籬の下、悠然として南山を見る」からとられている。そして、東籬の「籬(まがき)」とは、垣根のこと。こんな話を聞いているうちに、だんだんクウ・フランCaféのイメージ、湧いてきた・・かな。
場所は、JR湖西線の比良駅から、クルマで数分。歩けば20分と少しくらいかかるかもしれない。古民家風の建物は、もともとは、別荘として建てられたもので、天井まで吹き抜けになった木組みの美しさを見るだけでも、来てよかったと思ってしまう。そんな山荘風のつくりを利用して、ふだんは、貸ギャラリーや、ミニコンサートなどのイベントスペースとしても利用されている。
ここの自慢は何といっても、おいしいパン。フランス食パンは、一斤350円。ふつうの食パンにくらべると、ちょっと高いけれど、家に帰って、こんがり焼いてバターをつけて食べると、こんな食パン今まで食べたことなかった、ときっと驚くはず。
二階のギャラリースペースに上がると、古民家を支える木組みの様子がしっかりとわかる。一階部分の吹き抜けを作るために工夫された二階の構造は、上がってみるだけでも楽しい。こんなところで、ひといきついていると、何日もかけてどこか遠まで旅して来たよう・・・そうそう、帰りの食パンのおみやげ、忘れないようにしなくちゃ。